「受付を任されたけど、どんなことをすればいいの?」
「参列者に失礼なことをしないようにしたいけど、マナーが分からない」
「服装や言葉遣いにも気をつけないといけないとのこと、具体的に教えてほしい」
葬儀の受付は、遺族の代理として参列者を迎える重要な役割です。しかし、受付の担当をお願いされたとき、何をすればよいのか、マナーなどにも不安を感じることでしょう。
この記事では、葬儀の受付で気をつけるべきマナーとは何か、心構えや挨拶、服装などについて解説します。
あなたの不安を解消するためにお役に立てると思います。ぜひ参考にしてください。
葬儀の受付の流れと方法
葬儀の受付担当者は、遺族の代表者として参列者と最初に接する役割を果たします。
葬儀の受付担当者は、遺族の代表者として参列者と最初に接する役割を果たします。そのため、礼儀正しい態度で接客することが求められます。同時に、香典や返礼品などの金品の管理も重要な役割となります。
喪主からの信頼を得て、受付担当者に任命されたのですから、金品の取り扱いには細心の注意を払う必要があります。
受付で行うべきことを順に見ていきましょう。
受付の挨拶について
まず、参列者を丁寧に迎え入れ、挨拶をします。彼らに対し、心地よい雰囲気を作り出すために笑顔と穏やかな態度を心がけます。
その後、香典を受け取る際には、感謝の気持ちを込めて受け取るようにします。真摯な態度で香典を受け取り、お礼を述べます。
芳名帳に記入していただく
また、芳名帳に名前と住所を記入していただくようにお願いします。参列者がスムーズに記入できるように手助けし、必要な情報を的確に収集します。
返礼品を配布する際には、丁寧にお渡ししましょう。感謝の気持ちを込めて配布し、参列者に対して心のこもった対応を心がけます。
参列者に説明する
同時に、受付担当者は葬儀の流れや注意点などについて参列者に説明する役割も担います。わかりやすく丁寧な言葉で、葬儀の進行や場所の案内、重要な注意事項を伝えます。
さらに、受付で使用する書類や道具の確認を事前に行い、準備が整っていることを確認します。
故人や遺族に対する配慮
受付担当者にとって重要な点は、故人や遺族に対する配慮です。彼らの感情や状況を尊重し、思いやりのある対応を心がけます。
参列者に対しては、明るく元気な声で話すことが求められます。悲しみに包まれた中でも、温かい雰囲気を作り出すために、明るさと優しさが必要です。
葬儀の受付で気をつけるべきマナーとは
葬儀の受付での挨拶や接客には、以下のポイントがあります。
あいさつ
参列者に対しては、丁寧な言葉遣いであいさつすることが大切です。まず最初に、「本日はお忙しい中ご参列いただきまして、誠にありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えます。特に雨や雪などの悪天候の日は、「お足元の悪い中ご参列いただきまして、誠にありがとうございます」と配慮を示すことが重要です。
声のトーンにも注意が必要です。落ち着いたトーンでゆっくりとあいさつを行います。急いで話さず、ゆったりとしたペースで話すことで、参列者に安心感を与えます。また、お辞儀をする際も急がずに丁寧に頭を下げるよう心がけましょう。
参列者への丁寧な言葉遣いとゆったりとしたトーンは、葬儀の雰囲気に大きな影響を与えます。参列者は悲しみに包まれた状況であり、あたたかい言葉と優しい声で迎えられることで、心の支えとなります。そのため、受付担当者は参列者とのコミュニケーションに留意し、思いやりのある対応を心がけることが重要です。
以下に、葬儀の受付での具体的な挨拶の言葉について例を示します。状況に応じて使い分けるようにしましょう。
- 「ご来場ありがとうございます。芳名帳にご記入いただけますか?」
- 「香典をお預かりいたします。ありがとうございます。」
- 「返礼品をお渡しします。どうぞお受け取りください。」
- 「葬儀の流れや注意点などを説明いたします。」
- 「ご遺族の代理として、参列者の皆様をお迎えいたします。」
- 「ご参列いただき、ありがとうございます。」
- 「お疲れ様です。」(参列者が帰る際に)
以上のような言葉を使い、明るく丁寧な対応を心がけることが大切です
香典の受け取り方
香典を受け取る際は、必ず両手で受け取るようにしましょう。同時に「お預かりいたします」と言葉を添えます。
参列者がまだ受付にいる間に、香典袋を開けて会計係に渡すのは失礼な行為です。また、名前を書き忘れた香典袋があっても、その場で急いで書き込むのは避けましょう。これらの作業は、参列者がその場を離れた後に行います。
返礼品を渡す際には、大げさな言葉遣いは控えましょう。代わりに、「お渡しします」や「お礼の品でございます」と控えめに伝え、手渡しします。語りすぎず、控えめな態度で行うことが望ましいです。
これらのマナーを守ることで、香典や返礼品の受け渡しを丁寧に行うことができます。参列者に対して気配りと配慮を示し、葬儀の雰囲気を穏やかに保つことが重要です。
香典を断る場合のマナー
香典を望まない遺族の場合、参列者には、事前に香典不要という旨が伝えているはずです。また、受付の近くに「香典はご辞退申し上げます」という張り紙がされていることもあります。
それでも香典を持ってくる方に対して香典をお断りするマナーについては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 香典を受け取る場合と同様に、丁寧な言葉で断ることが大切です。
- 「大変ありがとうございますが、お受け取りできません」という言葉で断ることが一般的です。
- 香典を受け取った場合には、返礼品を贈ることが一般的ですが、香典を断った場合には、返礼品を贈る必要はありません。
- 香典を断る場合でも、参列者に対して丁寧な対応を心がけることが大切です。
ただし、香典の相場や持参の有無については、葬儀の形式や地域によって異なる場合があります。
家族葬の場合は、香典を辞退する場合もあるため、事前に確認することが必要です。
受付にふさわしい服装
受付の担当者をするときの適切な服装をご紹介します。
男性の服装
受付にふさわしい男性の服装については、以下のようなポイントが挙げられます。
- 結婚式の受付では、スーツが基本となります。ブラックスーツが一般的で、シャツは白または淡い色、ネクタイはシンプルなものを選ぶようにします。
- 葬儀の受付では、黒か濃紺のスーツが一般的です。生地にはウールやカシミヤなどの上質なものを選び、シャツは白または淡い色、ネクタイは黒またはグレーの無地やストライプ柄を選ぶようにします。
以上のように、受付にふさわしい男性の服装は、シンプルで清潔感があり、フォーマルなものを選ぶようにすることが大切です。また、葬儀の場合は、黒を基調とした服装が一般的です。
女性の服装
受付にふさわしい女性の服装については、以下のようなポイントが挙げられます。
・肌の露出が少ない黒のワンピースやスーツを着用する。露出が多いものや派手なものは避ける。
・光沢のある素材や柄がついているもの、フリル・レースなどの装飾品は避けるようにしましょう。
・ストッキングは肌色または黒にする。靴やバッグも黒にする
・靴はエナメルや飾りのあるものは避ける。ヒールは5cm以下にすることがマナーです。
・化粧は控えめにする。髪型も含めて品位を保つようにしましゅう。
学生の場合
学生が葬式の受付にふさわしい服装については、以下のようなポイントが挙げられます。
- 学生の場合は、制服を着用することが一般的です。学校によっては、制服の色や柄が異なる場合がありますが、学生服が正式礼装とされています。
- 制服がない場合は、無地の黒、紺、グレーのズボンやスカートに白シャツ・ブラウスを合わせることが望ましいです。明るい色のリボンや髪飾りは避けるようにします。
以上のように、学生が葬式の受付にふさわしい服装は、清潔感があり、シンプルで控えめなものを選ぶようにすることが大切です。また、学生の場合は、制服を着用することが一般的です。
受付の準備をする際に必要なもの
受付をする際には、以下のものを用意しておくと便利です。
・芳名帳とペン
・香典袋と香典カード
・返礼品と袋
・受付係の名札
・葬儀の案内や進行表
・葬儀社の担当者の連絡先
これらのものは、葬儀社や遺族から提供される場合もありますが、自分で用意しておくと安心です。
特に芳名帳や香典袋は、参列者の人数に応じて数を調整する必要があります。
受付係の名札は、自分で作るか、葬儀社に依頼することができます。
受付中にしてはいけないこと
葬儀の受付中にしてはいけないことについては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 騒がしい行動や態度は避ける。笑顔や笑い声は控える。
- 携帯電話やスマートフォンはマナーモードにする。
- 飲食物は持ち込まない。
- 受付担当者以外が芳名帳に記入することは避ける。
- 遺族や葬儀社以外の人に葬儀の進行や詳細を問い合わせることは避ける。
以上のように、葬儀の受付中には、参列者に対して敬意を持ち、マナーを守ることが大切です。
受付の仕事を終えた後のこと
受付の仕事を終えた後にするべきことについては、以下のようなことが挙げられます。
- 芳名帳や香典袋などの管理を確認し、必要ならば葬儀社や遺族に返却する。
- 返礼品の残りや不足分を確認する
- 受付の場所をきれいに片付け、テーブルや椅子などの備品を元の場所に戻す。
- 葬儀社や遺族にお礼を言う
受付で預かったものを丁寧に渡し、感謝の気持ちを伝えましょう。葬儀社に対しては、協力してくれたことやアドバイスをくれたことに感謝しましょう。
受付の仕事が終わった後に、会場の後片付けは誰が行うのでしょうか?
受付の仕事が終わった後に、会場の後片付けは葬儀社のスタッフが担当することが一般的です。
ただし、親族や知人が手伝いを申し出た場合には、葬儀社のスタッフと協力して後片付けを行うこともあります。受付担当者は、芳名帳や香典袋などの管理を確認し、必要ならば葬儀社や遺族に返却することが望ましいです。
受付での筆記用具の準備について、注意すべき点に
受付での筆記用具の準備について、以下のような点に気をつけるべきです。
- 筆記用具は、ペンやシャープペンシル、修正液などを用意する。
- 筆記用具は、複数用意しておくと安心です。
- 筆記用具は、インクが切れていないか、シャープペンシルの芯が折れていないかなど、事前に確認しておくと良いです。
- 筆記用具は、芳名帳や香典袋などを管理するために必要です。
以上のように、受付での筆記用具の準備には、ペンやシャープペンシル、修正液などを用意し、複数用意しておくことが望ましいです。また、事前にインクや芯の状態を確認しておくことも大切です。
受付での役割分担について、どのようなポイントが重要でしょうか?
葬儀の受付での役割分担について、以下のようなポイントが重要です。
- 葬儀の受付は、遺族や葬儀社と連携を取りながら、参列者の受け入れや案内、芳名帳の管理、香典の受け取りなどを担当する。
- 複数人で受付をする場合は、それぞれの役割を決めます。例えば、芳名帳の管理や香典の受け取り、参列者の案内や誘導など、役割を分担することが望ましいです。
- 受付担当者は、参列者に対して丁寧な対応を心がけ、挨拶やマナーについても事前に確認しておくと良いです。
- 受付担当者は、黒か濃紺のスーツやアンサンブル、シンプルなワンピースなどを着用するようにし、参列者に対して敬意を持った対応を心がけることが大切です。
以上のように、葬儀の受付での役割分担には、遺族や葬儀社との連携や、役割の分担、参列者への丁寧な対応などが含まれます。
まとめ
葬儀の受付担当者として、心構え、挨拶、服装など、さまざまな要素が重要になります。また、参列者を温かく迎え入れ、感謝の気持ちを忘れずに接客することが求められます。丁寧な言葉遣いと穏やかな態度で対応し、参列者に安心感を与えましょう。
服装にも注意し、シンプルで適切な黒のフォーマルを選びます。また、遺族や参列者への配慮も大切です。敏感な状況であることを理解し、思いやりと敬意を持って接することを心がけましょう。
葬儀の受付担当者は、参列者と遺族の架け橋となります。心のこもった対応とマナーを守り、遺族に安心と慰めを提供する役割を果たすように努めることが大事になります。